Interview
堀澤麻衣子へのインタビュー
ー 前作は2021年2月3日に配信されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の劇中歌「悠久の灯 feat. 堀澤麻衣子」その前がカヴァーアルバムということで、新曲「いいんじゃない?」は作詞・作曲・堀澤麻衣子となる久々のリリースになると思います。どのような想いで制作されましたか?
ー ジャケットは「海」歌詞の中にも「風」というワードが出てきますが、「自然」を意識されたことはあったのでしょうか?
いつも曲を作る上で、一番インスパイアされるのが「自然」。曲を作る時は自然に触れに行って、行けない時は、自然を感じる場所にいった時の記憶を身体に呼び起こし、書きます。
特に今、世の中は混沌としてしまったけど、「自然」いうものは変わりなく、どんな物事に対してもただそこにあって、何かを教えてくれる存在だといつも思っていて。「辛くなったら、自然に立ち帰る」というか「自然のそばに行くことで何か取り戻せる」ということが自分の中にあったので、今回も曲を作っていく中で、実際に海に行って波の音を聞いたり、風を感じたりしていく中で出来上がっていきました。
「風」はなかなか写真に撮れないので、波の動きのある海から「風」を感じてもらえたらという思いで実際にこの曲を産ませてくれた「波」をジャケットにしました。
固執しすぎず、世の中の変化に自分の心も風のようになることで、楽になることがあると思うんです。風のように変化しても大丈夫だよという応援にも似たメッセージも含みました。
ー レコーディング時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
「いいんじゃない?」は今の自分の心情にピッタリで。いつもレコーディングの時は「よし、歌うぞ」というような気持ちになるのですが、今回は日常的に語っているような気持ちで歌えたので、すごくナチュラルに、レコーディングを終えることができました。「歌いながら、自分も癒された」という感じもあります。
歌えば歌うほど、途中で泣きそうにもなりました。歌うことで、今の自分の心の「本当の部分」に触れてきて、その感情を止めながら歌うことはなかなかできなくって。でもそれが重なった瞬間「本当の声」として自分の中からアウトプットされました。「今だからこの曲だな」ということは自分でも感じたところです。
ー12/22 リリースということで、2021年も残り僅かですが、麻衣子さんにとって2021年はどんな1年でしたか?また2022年をどんな年にしたいかなど来年に向けての抱負も教えてください。
2021年はみなさんもですが、私自身も大変な年ではありました。だからこそ、作詞をしないと、曲を書かないと、バランスを取れないという状況になり、すごく音楽の力を感じた1年でした。実際に曲を作ること、歌うことで自分自身が癒され、バランスが取れていくということも再認識しました。
今まで気付かなかったり、言葉にしてこなかった自分の気持ちが「もう、辛いから身体中から出てしまう」みたいな感じで生まれてきた曲たちだったので(笑)でもそれを書くことで元気になって、心が軽くなった状態でレコーディングに臨みました。
みんな辛かったり、色々と変化をしないといけないこともたくさんあったと思うけれど、後から見た時に人生において必ずある意味、大事な年になるというか、いろんな意味でシフトチェンジし、新たな捉え方や軽やかな心を持つにはどうしたらいいのかを体感として学べた年なのではないかと思いました。
アーティストとして、ここまで「書いていないとバランスが取れない!」という状況になったのは久しぶりでした。一番最初に曲を書き始めた気持ちを思い出したり、こんなに自分の気持ちを「教えてくれて」、「向き合わせてくれて」、そして「癒してくれて」ということを音楽の魔法で気付かせてもらえました。そういった意味でも音楽の力を感じた1年でした。
それをきっかけに、2022年、まだ全ては解決してはいないかもしれないけど「もう待っていられない!やるぞ!少しずつでもやっていくんだ!」という気持ちになりました。転ぼうが、間違おうが、うまくいかなくても、やりたいことに向かってよじ登っていくんだという感じです。2022年もファンの方にいろんなものに楽しいことをお届けできればと思います。お楽しみに。
レコーディング風景
「いいんじゃない?」レコーディング風景
Vocal:堀澤麻衣子
Piano:斎藤渉
Guitar:前田智洋
Cho:黒原美穂子
Engineer:加瀬拓磨
●いつものように、和気藹々とレコーディング♪
今回のコーラスは、黒原美穂子さん。小学5年生から〜17歳まで一緒の合唱団で、プロの子役歌手として、オペラやラジオ出演、海外演奏旅行など一緒に行った大親友。
現場では、その場で音符変更も有りだけど、そこは昔からの歌仲間。言葉なしで、あっという間に素敵なハーモニーになりました^^
●レコーディング中に誕生日を迎え、スタジオにいた仲間に祝っていただきました🎂